初めてのときは失敗しがち(ボードゲームフリーマーケット)

一番たくさん会場で見かけたゲーム

9月22日に、少なくとも関西で初めての試み、ボードゲームオンリーのフリーマーケットを挙行いたしました。
http://www49.atwiki.jp/bgrecycler/pages/1.html
私はスタッフです。まあ、売るほどゲーム数もってませんし、現行、熱烈に手に入れたいゲームがあるわけではないのでね。なので、どうしてもスタッフ側視点になってしまうのを予めことわっておきます。面白いお話は出展者や来場者の「戦果」記録を見てあげてください。

早起きして、朝9時前に現地到着。開場は11時なので、主催のたなやんとそれまでに、卓割り(墨打ち)をして、次に運び入れるゲームの到着を受け付け。出展者であるほむさんにまでいっぱい手伝わせてしまいました。すみません。
上のリンクにもありますが今回の会場はエレベーターがない3Fなので、できる限り先に出品ゲームを送ってもらっています。設定しておいたゲーム仮置き場に届いたゲームを置きました。この辺でもこういったイベント初めての人とそうでない人はよくわかります。慣れてる子は、段ボールに印や模様をうっています。これは自分の箱がどれか仮置き場からすぐ見分けるためで、不明になったり、捜す時間ロスを防ぐためですね。

さて、徐々に出展者が到着して自分のブースの準備をしている中、最初の入場者が来たのが10時前。10時前! いやいやいや。どれだけ気合入ってるんですか。とりあえず申し訳ないですが、前室にしているロビーで待ってもらうことにする。10時半になってほぼ店の方の用意ができ始めたころに一度外を見周りに行く。既にロビーは半分埋まっている。それにしてもちゃんと待ってくださいと言ったら待ってくれる良い人たちです。いや、脅してないですよ。
外を見に行ったのは会場外にたむろしている連中がいないかどうかです。そんな人はいないと思いますけど固まっていると会場周辺で目立つ(この会場は商店街内にあります)ので、無用なクレームは避けたいのです。今日はスタッフ側なので「どうかなあ?」と思ったことは常に悪い方向に想定して行動しています。幸い京橋駅から途中目立ってたむろっている者なし。良い方向に外れまして一安心です。

ちょうど会場に戻ろうとすると宮野さんがバイクで到着したところで、これで出展者もあらかた揃って準備完了。開場を待つロビーの列は折り返す形になってまして臨界寸前です。この時点で10時45分。たなやんに「これ以上増えたら早めに開場するか」と言いました。もともとの打ち合わせで会場待ち列があふれそうになったら開場時間を繰り上げようということにしてたのです。これもスタッフ視点で恐縮なのですが、人が増えるほど不慮の事故が起こる可能性が高まるため、こういった処置になってます。

特に一回目なので事故だけは絶対に避けねばならない。

結局定時の11時3分前に開場しました。まさになだれ込んでくる来場者の面々です。個人的にはここから30分が一番危険な時間だと思っていたので神経張り詰める。スタッフの中で私一人会場の一番奥にいて(これも十全打ち合わせ通り)、入り口付近の本部と逆の視点から会場内をじっと見張ってました。

当面想定される危険は通路にあふれる人同士がぶつかったりするトラブルと崩れてきたもので怪我をするというトラブルです。特に後者は注意事項に書いてなかったかもしれませんが、会場の二方向にカーテンがあってその陰には地元のオーケストラが練習に使う楽器やらが山積みされていたのです。特に簡単に崩れやすそうなのが高く積み上げられたイスでした。お目当てのゲームを買ってすぐ開けたい気持ちもわかるのですが、そのときに部屋端や隅っこのカーテンに近い部分に行こうとしていた子は皆私に注意されていたはずです。すみませんでした。

重ねて言うが一回目なので事故だけは絶対に避けねばならない。

通路の方ですが、キャリーや背中のリュックが明確に通行を阻害している場合、これまた皆私に注意されていたはずです。すみませんでした。ゲームマーケット2012大阪ほどではないですが、大人の視線に入らない子どもさんもいるので、フリマらしくゲームのことを見たり質問したりするのも大切ですが、できる限り皆さんに気持ち良く帰ってほしいですから。設備系や機械系の人はよくわかると思うのですが、人間が一番の優秀な?熱源となるため会場内はかなり暑い。もちろん会場内の空調は効かせていますが、まさに多勢に無勢。ただでさえ暑いとイライラするのでトラブル起こらないように気を配っていました。恨むなら私一人を恨みなさい。

そんなこんなであちこち注意している間に何とか地獄の30分が終わり、やや空き始める。この時点で完売するお店も出てきました。
人によっては閉店早いというかもしれませんが、特定物を扱っているイベントである以上こうなることはほぼ想定内。だからこそ、開場前に列ができるのです。それに今ゲーム買えば、お昼食べてからでもそのままそのゲームを遊べるところ(近傍の他のゲーム会やキウイゲームズなどのプレイスペース)に持って行って遊べるしね。と言うわけでこの時間設定は間違いはなかったかと。

12時になり人もゲーム数も減ってきて、ゆったり見て回れるようになると本来のフリマらしくゆっくり買い物を楽しんでもらいます。質問のほかにも大阪らしくあちこちで値段交渉をしていたりします。値下げのタイミングを見計らっている連中もいます。普段はなかなか中を見れないゲームですが、この日ばかりは箱を開けてそのまま持ち主に説明してもらえるので、こういった点も売買双方の距離が近いフリマの良いところであると思います。13時まわると半分くらいは完売している。完売したお店は売り子さんがシートの上でゲームを遊んでいたりしてます。この時点で入場者は200人超え。地方都市とは思えない。実際に出店する人も来場者も明らかに関西地域から遠い人をたくさん見ました。なにせ、1か月前くらいにたなやんの音頭とそれに応えるノリで始まった突発に近いイベント(既に予定があった人が多かったはず)なので、さすがにこの人数と遠方からの人たちは私の想定外でした。

14時頃になると続々と値引き(あるいは纏め売り)を始めてあちこちまた完売する店舗が増える。郵便局の人に来てもらって順次撤退準備です。予定通り15時には残った人で片づけも手伝ってもらって無事全員撤収することができました。ありがとうございます。

最後に有志で居酒屋いって打ち上げしました。珍しくお酒呑んでいたのは空腹だったせいもありますが、疲れで不穏当なことを口走る可能性があったからです。私は足腰つかれたので二次会にはいかず帰宅しました。まだ少し腰が痛いです。歳か。

今回のイベントの意義なんかは主催のたなやんが公式に書いてくれると思うので、そっちは置いといて。

今回早く売れてしまった出展者は「もっともってくればよかった」
今回売るのを見ていた人は「これは私も持ってくれば売れるんじゃね」
購入した来場者は「手に入りにくいゲームが中を見てから、適価で買えた」
遅く来た来場者は「結構早くなくなるものだなあ…」

などの感想を持ってくれたと思います。それが運営手伝ってくれた側として嬉しいです。だってこれなら、次があるからね。

複数の人に「今日のイベントは成功ですか?」と聞かれたときに私はこう答えています。

「大きな事故が何もなかったから私的に成功です」

何せ類似イベントの経験が誰もないので、すべて未知数の状態から始まりました。初めてのことをするとき(初めてキスするときとか)には失敗がつきものです。それが「冷たい料理の熱い戦い騒動」以外はなかったのですから充分成功と言えるでしょう。

末筆になりますが本日の主催者側、出店者側、来場者側の全員にありがとうございますと申し上げます。いやあ、趣味は良いものですな。

体感時間 Jet lag 〜インストとスカートは短い方がいい〜

一日24時間は地球に住んでいると誰であっても変わらないのですが、その流れの感じ方は人によって異なるのが自然です。そういうお話。

日曜に夜だけボードゲームしに行っていました。
http://d.hatena.ne.jp/retrobuilding/20120308/1331191206
ここのゲーム会はオープンで開催時間がほぼ3時間です。私は家が近くて便利なのでよく行ってます。

開会式後『シティタイクーン』(公式プレイ時間75分、いわゆるノットフォーミーゲーム)の卓に頼んでみると入れてもらえそうなので、私も加えてもらう。
http://www.gamers-jp.com/playgame/db_gamea.php?game_id=5372
この卓を選んでいるのは別に『シティタイクーン』が今すぐ猛烈にしたいという理由ではないのですが、それは本稿には関係のないことなので割愛します。
この卓は全員初プレイです。ただ、(ゲームは持ってないですが)私はルール知っていますし、インストもできます。実は前日のキウイゲームズで遊んだ時も別のメンツが「これやろうか。」という話になって「じゃあ私がインストしましょうか」と言っていたのですが、メンツとタイミング悪くて遊べませんでした。で、いつもならインストやってしまうかもしれないのですが、この日はインスト買って出ません(押しつけません)でした。こういうのもあっていいよね。

さて、ゲームの始まり。5人プレイです。
持ち主「ではゲーム始めます。」
TTB「…(ニコニコ)…(お、インストゼロという画期的な手法だ)…」

参加者「ところで、これはどんなゲームなのですか?」
持ち主「街をつくって得点を稼ぐゲームです。では、タイルを6枚配ります。」
参加者「え?」
TTB「…(ニコニコ)…(のっけからやるおるわい、若いの)…」

ここはね。参加者に結構学生さんがいるのですよ。社会人と学生が混在するオープンゲーム会です。ちなみに「最初ですから、このゲームではむちゃくちゃやります。」宣言もありました。かっこいー。

参加者「(タイルを6枚渡された)えーと、何をしたらいいのでしょう?」
持ち主「ドラフトです。」
TTB「えーと、提案。ドラフトがわからない子もいるだろうから、もう少し細かく教えてあげればいいのではないですか。」
持ち主「そうですか。一枚選んで次に回します…(以下説明)。では、回してください。」
参加者「はぁ。」
TTB「あ、もうひとつ提案。最初に順番決めた方がいいのではないですか。それで各人所持金が違うしね。」
持ち主「なるほど。順番決めましょうか(じゃんけんぽん)。では、回してください。」
参加者「あのー、このタイルに描いてある記号はなんでしょう?」
持ち主「えーと、これなんだったっけな。(日本語訳から捜索中)」
TTB「それはですね、(以下アイコンを簡単に説明)」

以降ずっとこの調子です。なかなかエキサイティングですね。
とりあえず、この日来ていた65人の中にはこのあたりでおそらくキレてしまう子が幾人かいたのですが、彼らがこの卓に入っていなかったことをあらゆる神や仏の類に感謝したい。

ゲーム中、順番を促し、質問があれば答え、私の番になると考慮時間なしで「なぜこの行動をしているのかの意味を説明しながら」プレイしているのでえらく疲れました。なんとか2時間半くらいで終わったと思います。でも、興味深い経験をしました。

これ別に私は持ち主を否定するつもりはないのです。さもなければ私がやっているよね。立場の違いが時間の流れの差を産んでいて、違う流れがぶつかるところに潮目ができる。この日はその狭間を見たのです。

例えば学生さんですとずっと遊ぶ相手はいますし、何より時間がいっぱいある。私も学生の時は(お金なかったし)そうでした。だから、最初プレイするゲームなんかをルール勉強のために「捨ててもいい」わけです。なぜなら、もう一回やればなんの問題ないから。こういう時間の流れ把握をしているのです。
ところが一方で社会人は時間が結構クリティカルな要素になっています。結構お金には余裕ができてくるのですが、その分相手と何よりプレイ時間に苦労しがちです。(もちろん双方の立場とも例外はいるでしょうが、それはまあいったんおいておいてと。) ですので、一回目のプレイからちゃんとできないといけません。その分神経質になります。

ここは、誰でも来れるオープン例会なので双方の立場に対して対応できるのがベストですが、日本の学生の場合はほとんど社会に出た経験がないので、このあたりむべなるかな。

この局面で私が考えることですが、学生さんに対しては基本放置なのです。だって彼らは次に必ずプレイしてくれるから。いや、放置というのは言い過ぎか。なぜなら、この会場には彼らの下宿にはない時間制限というものがあって、その時間内に収めないといけないね。
でまあ、私の優先事項はこの卓にいる社会人に対して「これ面白い」と思わせる(理想)か、せめて「こんなの二度とプレイするものか!」と思わせないこと(最低限)なのであろう。そのために、ちゃんと終わるように頑張りました。疲れた。

なぜ私が自分でインストしないのか。

方法論を否定することは簡単だが、人に認知されるのは結構いいものだ。うん、悪くない。学生さんは彼らがふだん(善意で)やっていることを日常の延長として行っているだけなので、それを極力認めてあげたいのです。だいたい、否定されるとやる気なくすよね。それでこの趣味から遠ざかられたら困るのです。誰が困るのか。私が困るのです。

全員「もう一回やりたい」と言ってくれたよ。

こういった仲介手法によることも、ボードゲーム普及の一つの形態なのだと思うけど、これまでなかなか適当な例がなかった。ちょうどそれを体験してきたことを私の備忘のためにも書いておきたいと思います。

DEPRIVE 〜あなたはなぜ来ているの?〜

ボードゲームは原則として直接多くの人が対面してやるものであるから、知り合い同士で遊ぶ仕様になっているのですよ。

よく私が言っていることです。

さて、このポッドキャストシリーズでは、私にとってもっとも興味深く役に立った回であり、なかなか面白い視点でもある。
http://boardgame-kks.seesaa.net/article/253152514.html

以前書いた中の「定期的に提起されては消えていく問題」のうち
http://d.hatena.ne.jp/TTB_1997/20110811

「勝利を目指さないプレイヤー」という存在が興味深い。

定期的に提起されるのは一般化が非常に難しいからであって、堂堂巡りになるからだ。私は面倒なのでそういったことはしない。あくまでも私がどう思うかとしか考えないことにしている。

さて、よく、こうボードゲームのオープン例会」なんかで「俺は勝利だけを目指さないで、楽しみをも目指すのだ」と公言する方がいる。当然ながらこれを否定する(というか拒否する)ことはできない。例えはおかしいが馬を水辺に連れて行っても水を飲ませることはできない。

だが、一生気づくことはないでしょうが、あなたは迷惑です。

例えば6人で遊んでいたとしよう。なかに1人そんなプレイヤーがいたら、例えシステムでバランスをとれるゲーム(最近のゲームは優秀だよね)であってもかなりバランスが崩れます。1人が残り5人の楽しみを奪っているんだよ。わからないだろうが…。では、人数比の問題だろうか。逆の比だったら、1人が不幸だよ。

「じゃあ、しょせん趣味なんだし譲ってやれよ」と言われるかもしれない(いわゆる棲み分け論?)が、それって少しおかしいと思う。なぜなら、ボードゲームの例会なのですから、ボードゲームを遊びに来ている人がいるのが自然であるからです。そういう方と同卓にならない可能性のほうが低いよね。

私視点で書くのであったな。

私は数多くのインスト(ルールや遊び方の説明)をしてきているけれど、それはゲームである以上勝敗があって、それに至る道程を主として説明しているんだよ。そのなかで、その道程を踏もうとしない人には正直怒りと失望感と徒労感しかない。そのゲームを運んできた人にとっても同様。そのゲームをプレイしようとしている人にも同様…。

あなたにインストいらないよね。

なぜなら、勝とうとしないのだから。今度、そういう人がいたら私のインストの間は耳栓をしておいてあげよう。

なお、このポッドキャストでは、こういったことをゲーマーではない人が言っているのでまったく当てはまらない。

では、なぜこういったことを書こうとしたのかというと、ゲーマーでない人が先述の私が聞いたら怒り出すようなことを言っていても、特に何の感慨もなくすっと耳に入ってくるので、「ああ、これはゲーム会にくる人だけ限定なのだ」と今更ながら気がついたためです。

さて、元に戻そう。

勝とうとしない人はオープンのゲーム会には来ないでください。正直何を求めてゲーム会にきているのかわからない。互いの不幸を生み出すだけだと思うし、何より私がいろいろ悲しくなるから。これはほとんど哀願に近い私からのお願いです。勝とうとしない人だけで遊ぶ環境で遊んでいてください。

通じないのだろうなあ。

偏るリプレイ派 〜日本版 The One Hundred〜

この冬一番寒いですね。
さて、2011年も行われましたmixi内の日本版 The One Hundredです。あくまでもmixi内の161人だけの投票なのでこれが一般的だとは思わないように。私は自分が参加しているから書いているのですよ。

※ゲーム名のあとの[数字]は投票数です。

1.カタンの開拓者たち [58]
2.ドミニオン [54]
3.世界の七不思議 [51]
4.プエルトリコ [41]
5.パンデミック [37]
6.カルカソンヌ [30]
6.電力会社 [30]
8.アクワイア [29]
8.テレストレーション [29]
10.アグリコラ [28]
11.髑髏と薔薇 [26]
12.乗車券 [25]
13.ブラフ [22]
14.ニムト [21]
14.レースフォーザギャラクシー [21]
16.ディクシット [20]
17.あやつり人形 [19]
17.ナビゲーター [19]
17.モダンアート [19]
20.クク [18]
20.ハゲタカのえじき [18]
20.ラー [18]
20.ルアーブル [18]
20.レジスタンス [18]
25.ごきぶりポーカー [17]
25.バトルライン [17]
25.ラミィキューブ [17]
25.ロンドン [17]
29.マジックザギャザリング [16]
30.K2 [15]
30.エルグランデ [15]
30.キャメロットを覆う影 [15]
30.サンダーストーン [15]
30.ワードバスケット [15]
30.麻雀 [15]
36.ゲシェンク [14]
36.コロレット [14]
36.スモールワールド [14]
39.サンクトペテルブルク [13]
39.トロワ [13]
39.魔法にかかったみたい [13]
42.それはオレの魚だ! [12]
42.ブルゴーニュ [12]
44.オートモービル [11]
44.お邪魔者 [11]
44.スコットランドヤード [11]
44.ビブリオス [11]
48.アセンション [10]
48.ヴォーパルス [10]
48.ファウナ [10]
48.八八 [10]
52.インジーニアス [9]
52.ケイラス [9]
52.サンファン [9]
52.ストーンエイジ [9]
52.ダンジョンレイダース [9]
52.ブラス [9]
52.ブロックス [9]
52.ボーナンザ [9]
52.ワニに乗る? [9]
61.ウボンゴ3D [8]
61.キングオブトーキョー [8]
61.コンテナ [8]
61.シャドウハンターズ [8]
61.スルージエイジス [8]
61.テキサスホールデムポーカー [8]
61.ハチエンダ [8]
61.バックギャモン [8]
61.マンマミーア [8]
61.メディチ [8]
61.モンド [8]
61.ランカスター [8]
61.交易王 [8]
61.蒸気の時代 [8]
75.アーカムホラー [7]
75.ガイスター [7]
75.ごいた [7]
75.ジャイプル [7]
75.テーベの東 [7]
75.ハイパーロボット [7]
75.ブクブク [7]
75.ローゼンケーニッヒ [7]
75.王と枢機卿 [7]
75.花火&生け花 [7]
75.人狼 [7]
86.アンギャルド [6]
86.ウボンゴ [6]
86.キャット&チョコレート [6]
86.グレンモア [6]
86.クワークル [6]
86.ディプロマシー [6]
86.ハートオブクラウン [6]
86.フレスコ [6]
86.ペンギンパーティ [6]
86.ポセイドン [6]
86.メンバーズオンリー [6]
86.もっとホイップを [6]
86.将棋 [6]
86.超人ロック [6]
100.アップタウン [5]
100.アルハンブラ [5]
100.インカの黄金 [5]
100.エイジオブルネッサンス [5]
100.エンデバー [5]
100.クイズいいセン行きまSHOW! [5]
100.コントラクトブリッジ [5]
100.シュテルネンヒンメル(12星座ゲーム) [5]
100.スプリングフィーバー [5]
100.タイタンの掟 [5]
100.ダンジョンクエスト [5]
100.ティカル [5]
100.トワイライトストラグル [5]
100.ナポレオン(トランプ) [5]
100.パトリツィア [5]
100.ヒステリーオブザワールド [5]
100.ぴっぐテン [5]
100.ボトルインプ [5]
100.マンハッタン [5]
100.ワンダフル映画祭 [5]
100.王への請願 [5]
100.砂漠を越えて [5]
100.数エーカーの雪 [5]
100.倉庫の街 [5]

例年どおり計算してみると所持23、プレイ済120、よってゲーマー度は143です。なお、防御壁は今年も0でした。相変わらず一方に偏ってる。

想い出提供株式会社

長くこの趣味をやっていると定期的に次のような話題がでるものだ。ボードゲームの普及について、初心者とマニアについて、勝利を目指さないプレイヤーについて、キングメーカーについてなど。
結局のところ個々人の問題に帰結する(だって趣味なんだもん)のに定期的に出てくるということはけっこう普段からいろいろ考えるところがある人がいるのだろう。それ自体はよいことだと思う。
そこで私も普及っぽいことを書いてみたいと思います。

私自身が『世界のボードゲームを広める会ゆうもあ』(以下ゆうもあ)といういわゆる「ボードゲーム普及団体」に所属しているため、よく不思議がられることがひとつある。
http://www.u-more.com/index.shtml

それは私が自分の子どもたちにボードゲームを教えたことが全くと言っていいほどないことだ。私の考えは「趣味というものは人に教えられてやるものではなく自分で見つけるものだ」ということ。少々無理をしてでもしなくてはいけない勉強や学習の類とは一線を画すものです。これから生きていくうえで必要なことは申し訳ないけど無理にでも学ばせなくてはならない、人は独りでは生きられぬ。一方、趣味については特段これがないと生活できないわけではないので、それこそ自分で捜し自分で進んでやることで充分だと思います。現に彼らは彼らなりの趣味を見つけだしているそれで充分なのである。

ゆうもあの活動に関するインタビューなんかで「活動が大変ではないですか?」と聞かれることがある。私は「自分が楽しくやっているからそう苦にならない。むしろ私が楽しく遊んでいることを見せることが大切。」というふうにいつも答えている。もちろん実際にそのように考えてもいる。本当に大変だったらボランティアに近いNPO団体活動なんて一時はできてもここまで長くは続けられないです。「では楽しいこととは何ですか?」これに対する返答はいつも困る。「楽しいから楽しい」としか言えない。人間の好悪など主として情動に左右されるような事柄に「合理的な理由」があろうはずがない。

普及活動といっても私の場合特に難度の高いものをしているわけではなく、上述のように自分が楽しくて、かつTTBと遊ぶと楽しいな。または同卓でなくとも隣のTTB卓は面白そうだな。こういうふうにその場その場で映っていればそれで小難しいことは論じなくとも「広義の普及」には繋がっている。そう信じている。
普及に関する論考は冒頭述べたように定期的に出てくる。そういうのにふれるたびみんなよく考えていると思う。正直敬服する。私にはできないことだしな。自分にできないことをできる人は全員尊敬に値する。まさに「我以外皆我師」である。

私自身、自分ひとりでできることは多寡が知れていることはわかっている。ゆうもあゲーム会などにくる子どもたちに教えたり面白いところを見せたところですぐにボードゲームの認知度が劇的に上がるはずはない。彼らがすぐボードゲーム買出すわけでもない。ひょっとするとメジャーな趣味になるのには直接つながらないかもしれない。そんな不安も包含しつつ未だに続けているのは以下の理由がある。
「これまで知ってるボードゲーム」といってゆうもあに来る人が例として挙げるのは人生ゲームであったり野球盤であったり将棋であったりオセロであったりモノポリーであったり。カードゲームだったらトランプゲームであったりUNOであったり遊戯王であったり。それが現実だ。

だから、そのうちのひとつにしたい。

ここで例に挙がったものを彼らの多くは頻繁に遊んでいるわけではない。厳密にいえば遊んでいる人もいるのだろうが、これだけほかにも娯楽があってことゲームに関してだけでもたくさんのジャンルがある中では、そういった人はごく少数といっていいでしょう。では彼らに例に挙げられるようなことをしたらどうなるのか。拒否反応がなくなるのである。他に何もないならともかく得体の知れないものにわざわざ手を出す人はいないものだ。自分だけでなく自分の周囲をプレイヤーとして巻き込んでしまうボードゲームならなおさらです。

ここで彼らが「内容も忘れてしまったが、かつてそんなようなことをやった覚えがある。」レベルになってくれていれば、何十年先であっても再度出会ったときの敷居がかなり下がる。それは彼ら自身が子どもをもつ時かもしれない、甥姪に接した時かもしれない、下手をすると孫ができたときかもしれない。そのときに「おぼろげながら楽しかったような気がする」でよい。
「小さい頃、オセロやりました。七並べやりました。人生ゲームやりました。」そんな感覚と同等でなんとなく覚えててくれれば充分なのだ。すんなりこの趣味に入れる。これ意外に大切なことだと思います。

そんなおぼろげな想い出づくりに私は参加している。おそらく私の生きている間にその具体的効果をみることはないだろう。まあ、それはそれでけっこう楽しいことなんだがね。

遅すぎる感の春アニメ考

基本mixiに軸足置いているのだが、一応外にも書いておくかね。

例年春アニメはGWが挟まっているので、少々遅れてもとりかえせるという思いがあるのだが、今年に関しては震災の影響があって全くと言っていいほど消化が進まないどころか、率直なところ全然観れていない。このまま、アニメの方は引退しそうな気がする。まあ、忘れないうちにみているものだけでも書いておこう。一種の備忘だね。

TIGER & BUNNY
原作なし、オリジナル。日曜朝のテレ朝作品に代表されるように「玩具売らないといかん」というノリを逆手にとってデカールでうけてしまおうというつくりがよい。
この点だけでも十分評価に値できるくらいのインパクトです。
結局のところ、ヒーローであっても常にスポンサーの動向に気を配り、彼らの助力なしではヒーローとして存在しえないというのが妙に身につまされる部分があって、特に年長世代にはけっこう共感が呼べるのではないかと思います。
展開とテンポもよく今期ではなかなか秀作なのではないかと思います。

戦国乙女〜桃色パラドックス〜
最近無視できなくなっているいわゆるパチンコもの。スポンサーいないしなあ。どうしても女体化というと『恋姫†無双』等と比べてしまうのですが、そういうのはやはり野暮というものなのだろう。
戦闘とそれに伴う死をどう描くかがこういった作品のある種アキレス腱なのですが、そこはまあまあ、うまく「凌いでいる」と言ってよいと思います。
ただまあ、そこまでの作品といえばそうなのかもしれない。『海物語』のノリを期待するのは過剰なのでしょう。

DOG DAYS
原作不明。これも戦闘もので「ルール」というものを入れることによって怪我や死を必死に回避している感があって、そこは少しいたいですが、
戦闘に重きをおかず、気楽に視聴できるエピソードを中心に据えればなんとか観続けられるのではないかと思う。

花咲くいろは
オリジナル作品。一見重たい始まりから、緩急つけて展開していこうという意図はよく見てとれる。脇キャラが個性的でそれの背景を説明していけばそれなりの展開にはなりそうな気はしますが、萌え作品でそこまでの展開が必要なのかどうかという点だけいまひとつ。
どうも今のところ脇キャラの消化不良に陥っているように見えるというと少しいすぎなのかもしれない。
ちょっと軸足がよくわからない分、観続けるのは辛いかもしれません。

STEINS;GATE
2009年のゲーム原作(教えていただきました)。ニトロプラスが入っているので18禁かと思いきやそうではないらしい。観ていると確かにゲームらしく明確に攻略ルートが存在する。シナリオは驚かされると思うし面白いと思うし、助手も可愛いのだがそれ以上に何か響いてくるものがあるかというと疑問。こういうものに素直に感動できなくなっているのが私の歳とったゆえんなのかもしれない。
どうしても花澤つかわないといけなかったのかね。あと花田さんにもう少し参画させればよいのではないかと思う。しばらくするともっともっと面白くなるという助言をもらったので観てみるつもりである。

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
オリジナル。一般に不思議少女というべきなのだろうが、半端ではない不思議さのめんまがキーになる。主役の埋めがたいトラウマとそれに基づく悲哀からの脱却をテーマにしているとすると、もう少し重くつくってもよい気がするのだが、ちゃんと節々には明るく元気な挿話をいれてくるのが意図してかどうか。
しばらく「アニメ→実写化」という流れが結構確立しているだけにむしろ実写化を意識して制作しているのではないかと勘ぐるくらいである。脱却という結末をどうまとめるかには興味がわくので観るかもしれない。
「あの日見た花」が最終的にどうオチに絡んでくるのかにも興味がある。

『C』
今期のノイタミナ枠。原作なし。ポケモンなどに代表されるいわゆる代理バトルものである。バトルの敗者が失うのが金銭的価値というのが新機軸なのだろう。その割には勝者が得るものがもうひとつ魅力的ではないというのが、いまひとつしっくりこない点かもしれない。
最初に価値を判断してもらって出資してもらってはわかるのだが、そのあと勝ち続けると何があるのだろう。もしずっと苦しいままであると延々ワレス(ワラス、ウォレス)のゲームをやっているようでただの苦行ではないのかなあ。
インプレッシブなのは敗者が出資金をとりたてられてえらい目に合う状況で、必ずしもお金を失ったり、破産後復権を得なかったりするわけではないのがよい。あの子どもがいなくなるという話はちょっとじーんときた。つまり彼にとっての最も金銭的価値があるのが「子ども」だったという件はなかなか重いよね。実際、こんなものなのかと考えてしまうし。
総じてあまり魅力的ではないがココだけはよかったと思う。

『日常』
いわゆる逆説的タイトル。まったく日常ではないが、じゃあ非日常を定義しろといったら難しいのでやはり『日常』だ。SFやオカルトやファンタジーに入り込まないのが日常と言ってしまえばそれまでだしな。
京アニ補正がかかっているのもあって、お話は総じて面白い。特に何とはないレベルから徐々にあげてくるところもここらしいです。大したシーンではないと思うところにSEなどものすごく気をつかってこしらえているのが見てとれてそれを嫌味に思わせないところに京アニの良さがあるのかもしれません。

アスタロッテのおもちゃ!
原作はコミックなのだが『ロッテのおもちゃ!』とクレジットしてあるので「お口の恋人」に配慮してタイトルを変えたのであろう。
年の離れた妹がいるのはこういったハーレムものにはよくある設定なのだが、それが妹ではなく実娘なのが変わっているのかな。
女の子達が魅力的に描かれているので、とにかく釘宮一辺倒にならなければゆっくり観れるのではないだろうか。

Aチャンネル
原作不明。社会人になると親以上の世代と否応なしに付き合わなければならないのですが、学生の頃はせいぜい数年しか年が違わない分、一年の差が物凄い壁になる。そういうことをうまく話に織り込んでいるのがうまい。
そこを皮切りに女の子の母性であったり姉性であったり妹性であったりを描写してくるという工夫が新しいのではないかと思う。年同じなのにおもいっきり下級生をいつくしむようなエピソードはなかなか。
画は『けいおん!』ぽいのですが、あれが性的なものを一切排除しているのに対し、そこここに軽くエロではない性的な魅力をもってこれるのが『咲-saki-』を彷彿とさせてくれている。
パンチは足りないが比較的万人うけする作品だと思う。

Dororonえん魔くん メ〜ラめら
永井豪原作の『えん魔くん』です。深夜枠でやるので『鬼公子炎魔』みたいなノリなのかとも思いましたが、ギャグ路線はきちんと残ってましてそれに深夜枠なりのお色気描写が加わるという形式なっています。
まあ、永井作品というと独特のあの「女の子描写」なのでこれで今の深夜アニメにかかる作品に対するアンチテーゼなのかとも思いますが、思い切り昭和のノリにこだわっているあたりそこまでの思想はないらしい。
対象年齢をかなり高めにとって復刻してみたらこんな形になってしまいました的なものだろう。

変ゼミ
原作はマンガかな。上述のアンチテーゼといえばおそらくこの作品があてはまると思われます。つまり、アニメに求めるエロや萌えなどを突き詰めて、いくところまでいくとこうなってしまうよ、という警告が主眼なのかもしれない。
すっと胃の腑に落ちる人はいいと思うのですが、それ以外の人にはあまりお勧めできかねます。私は結構こういった極みにはしる傾向は好きなので何とかなる方なのですが。
ま、異端児だ。

『よんでますよ、アザゼルさん。』
原作不明。キャラがきちんと確立している「悪魔との掛け合い」だけで充分おもしろいギャグ作品だと思う。それでいてこの短い時間で人間性まで描ききる力はさすがに水島さんなのだろう。
一生懸命観ることはないだろうが、軽く観てもなかなかの佳作だと思います。

そふてにっ
現行よくあるひらがなものですが『けいおん!』などとは違いあからさまに笑わせていこうという意図がみてとれ、それがやや痛々しい。まあ、こういった痛きもちいいのが好きな人もいると思うのでそういう人にはバカうけ(←死語)でしょう。
お色気ネタももう少し抑え目にするか過剰にするかはっきりしてくれればより明確になると思うのですが、「何目くじらたてているんだ」と怒られそうなので、まあ、いいんじゃないでお茶を濁しておいた方が吉なのでしょう。一番先に切れそうね。

TTB不要論 〜ボードゲームは欠陥製品?〜

先日のことだがよいお話があったので備忘のためにも書いておこう。ゲーム会終わってからの酒席なのだが、bone5さん(骨折ブランドのゲームデザイナーさんですね)が「TTB不要論」をぶち上げてくれた。

日頃、私は「インストがきちんとできないとおもしろさがわからない」とか「ゲームを持ってきた人間がやりたいわけなのだからその人がインストすべきだ」とか好きほうだいなことを高言しているわけです。

でも、それに対してbone5さん(私は彼のゲームが大好きです)はこう言うのです。

ゲームを購入した人はそれだけでもう既に財貨や時間を費消している。それ以上のことを(インストしろとか)望むのはおかしい。買ってきた製品(それが同人作品だろうがなんだろうが)はそのままで遊べないとおかしい。インストが必要とか、それの上手い下手とかで左右されてしまうのがおかしい。そんな作品は他のジャンルにはない。

もちろん私もお酒を呑んでいたので一字一句間違えずに覚えているわけではないしニュアンスも微妙に違うのかもしれないが、こういった主旨のことを言っていた。確かに他の製品のなかで買ってからそのまま遊べない製品は他に聞いたことないし言ってることはもっともだよね。と、自分を否定されているのにもかかわらず思ったものだ。何よりも私がうれしかったのはこういったボードゲームジャンルの製品のある種「欠陥性」を言い立てるだけではなく、インストなしでは遊べない製品を供給していること自体がおかしい。そして、それを是正すべくこれかからもゲームデザインしていくとゲームデザイナー自身が宣言してくれたことです。これは感激だったなあ。
だってさ。買ってきて開封してルールブック見てそれを読んだら無理なく楽しくルール間違いなく遊べるんですよ。もちろん私なんか不要。TTBがインストしなくてもいいのです。私に好き放題言われずに済むのです。

もちろん、これは理想だけど、そうなるようにこれからも努力してデザインしていくつもりだ。

と、力強く言ってくれたbone5さんがいつもにもましてとても頼もしくみえましたし、ボードゲームの未来はまだまだ捨てたものではないよねと再認識できて私もこの日からずっと気分がよいです。

私が不要になる。早くそういう時代が来たらいいのになあ。